私に怨みでもあったのか、ハスタ

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そんなオレにルカがビンタした。 「スパーダ!君は一体何をしてるの!? 自分の事ばかり責めて…、今ルナは 必死に生きようとしてるんだよ!? 君は…ルナを見殺しにでもするつもり!?」 ルカがオレにそう、力強く言った。 「見殺しなんて…する訳なi「君が今している事はそれを意味してる!」 「彼女は、ずっと戦ってる。 君がこうして自分を責めてる間にも 彼女は一人で戦ってるんだ。」 「………………。」 「なら僕達は、 少しでも彼女の力になろうよ。」 「…………………。」 なにも言えなかった。 今ルナは戦っている。 でも、 勝ってもルナの意識が戻るとは限らない。 ……なら、それは地獄だ。 「君は何時だって、 彼女を助けようとしてきた。 何かあったとき、 真っ先に彼女の名前を呼ぶのは いつも君だった。 なら最後まで彼女を助けてあげようよ。 …少なくとも、 彼女の戻れる場所を作ってあげよう? スパーダがそうやって 自分ばかり責めていたら、 ルナが心配するから。」 それを告げると、ルカは小さく笑った。 オレは少しして、 大きく頷きリカルドの元へと走った。 「リカルド。オレ…」 「ベルフォルマ。…良いところにきた。 包帯を巻き終えたら、 ミリナルを背負ってやってくれないか?」 その言葉がを聞き、オレは力強く頷き 決意した。 ルナがもしも目覚めたなら。 オレはルナに想いを告げる。 それが儚く散ったとしても ルナは、あいつはオレの命を懸けても 守って見せる、と――――――。
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