楽しいとき

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ハルトマン! ビックリしたよ! いきなりビックリマーク なんかつけちゃって! ゴホッてなっちゃったじゃん! 阿呆! 「ルナ!お前何してんだよ。」 慌ててスパーダがフキンで私の口を拭いた。 イヤン。 胸キュンな瞬間じゃん。 私はしないよ。 だって 今何気必死だもん。 「だっふぇ、はふとまふが! (だって、ハルトマンが!)」 「拭いてるんだから喋るな!」 と、スパーダに言われたので停止したいと思います。 「ねぇ、それで今聖女様はどこにいるの?」 「役人と共に軍人が来ておりましたな。つまりナーオス基地に連れて行かれた、と推測出来ます。 この町から出てすぐ西の方向にございます。」 「スパーダありがとうb」 拭き終わったのか 一つ息を吐くスパーダにお礼を言ってから みんなの方を向いて 質問した。 「んでさぁ。今からナーオス基地に行くの?夜だし明日の方が良くない?」 「そうだな。ちょっと休んでから向かうとしようぜ」 「お坊ちゃま、騎士としての本懐でございますな。是非ともご活躍下さいませ」 イリアやスパーダは張り切っているようだが、ルカは少しブルーなようだ。 まぁ、ルカだしね。 ホームシックとかになりそうな感じだわ。 「お坊ちゃまは先々代の最も勇ましい頃のお姿によく似ておられます。願わくはじぃもご一緒して、その勇名を馳せる様を目の当たりにしたい所でありますが…」 「そりゃ、ちょっと…」 ハルトマンったら スパーダラブだな。 そぉいや 昔死んだうちのばぁちゃんもこんなんだったかも。 スパーダが少し困ったような顔をすると、ハルトマンは笑って言った。 「わかっております、わかっております。じぃの説いた騎士道をなにとぞ、実践なさいますね?」 「ああ、 『心に剣を持ち、誰かの盾となれ』 『右手に規律を、左手に誇りを』 『己を殺し、永久の礎にせよ』 『正しき道を正しく歩め』 『個よりも全に仕えよ』以上、 ベルフォルマ家士道訓五箇条! 家の名は忘れても騎士の在り方は忘れねぇよ」 家名忘れたら普通それも忘れるだろ。 意味分からんわスパーダ。 てかベルフォルマ家カッコイイな。 私もベルフォルマ家に生まれたかったわ。 ま、私は全より個だけどね。 団体行動嫌い。
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