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「ルナ。」
「はっ、はい!」
「オレの話…聞いてくれるか…?」
スパーダが顔を上げて私の方を見た。
はいはいききますよー。
コクッと俯き私もスパーダを見た。
「さっきハルトマンが言ってただろ?一応、オレの家は大貴族なんだよ。でも………」
スパーダが言った事をまとめて見れば
彼は昔から転生者として目覚めており、
兄弟の中でも剣術の腕はずば抜けていたらしい。
でも、それ故に兄達から嫌がらせを受けていたとか。
……えっと、これをさらに簡単にまとめてみると、
王都レグヌムの名門貴族でその中でも凄く強かったスパーダは家族兄弟との不和から、家を出て不良になったんだって!
…………オッケ。
それを言いおえるとスパーダはまた俯いた。
なんかスパーダらしくないねぇ。
そこは
グヘヘ!
お前なんかよりオレの方が
強いんだぜベイベー★
なんならやるか?あ?あ?
って言うのがスパーダだろ。
まったく
スパーダらしくなさ過ぎ。
貴族口調より無いわ。
いや…あれの方が無かったな。
「なんかスパーダらしくないぞ★
そう言う時は『やんのかー?あー?』
ってやるんだよ。」
「………はっ?」
私がそう言うと
スパーダは抜けた声して顔して
私を見た。
私は立ち上がりスパーダの前に立った。
「つまり。スパーダはどうしたいわけ?」
そう私が問い掛けると
スパーダは悩む事なく言った。
「オレは、ちゃんとした騎士になりたい
皆に認められる、ちゃんとした騎士に」
その言葉を言ったスパーダには
迷いがなくて
真っ直ぐと私の目を見ていた。
そんなスパーダに私は微笑みながら
言った。
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