ベッピンさん登場

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私は目を閉じ。詠唱を始めた。 ファイアーボールなどとは違い 妙な違和感に襲われた。 「- 滄溟たる波濤よ 戦渦となりて厄を呑み込め -」 詠唱が終わり目を開き 掛け声と共に術の名を発した。 「一か八か!ダイダルウェイブ!」 名を発した瞬間。 下級術では無い。 体から何が抜けるのを感じた。 「…ガ…ガガッ」 術は上手くロボットを中心に撃破し シリンダーには対して被害は無いようだ。 …………なんかヒビ入ってるような気がするけど……。 多分振動がきたんだろう。 そーりー中に入ってる転生者サン。 動かなくなったロボットは置いといて ルカとスパーダがシリンダーの取り外しに取り掛かった。 そして何とか取り外しに成功した。 中に入っていた液体は抜けていき 中にいたポニーテールがよく似合う 碧い色をした髪の女性がよく見えた。 「わぉ、ベッピンさん」 とかなんか考えていると、 ベッピンさんの瞼がピクリと動いた。 「ねぇ、大丈夫?生きてる?」 上を見ている彼女の視界に入るように イリアが覗き込んだ。 私だけ話に入れてないよーな気が…。 すると彼女は起き上がり 虚ろながらもイリアを見た。 「…は、はい…。ここで倒れては… センサスに与した意味が…ありません…」 なんか皆驚いた様子。 センサス=仲間(らしい) おっけーb 「聞いた?今、センサスって言ったよ」 「転生者ね、間違いなく」 さてさて 取り残されたくないし 私も参加するか。 そして私はまだぼーっと している彼女に声をかけた。 「まだぼっーとしてるけど大丈夫?」 彼女は私を見ると ビクリと反応を示した。 驚きを隠せないような目で私を見ている。 何? 「ルナ…ちゃん…? 貴女…どうして此処に?」 「………………。」 はっきりとした意識で ちゃんとした口調で私に問い掛ける。 だれ? 知らん。 「え~…っと…………誰だっけ?」 首を傾げて問いかけてみれば 私の手を強く握って言った。 「アンジュ。アンジュ・セレーナ。 覚えていないかしら?二年前。 よく一緒にお買い物に行ったの。」
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