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「「「!?」」」
二年前。
私が12歳ん時?
「今隣にいるスパーダ君を連れて
一緒に行ったの。」
必死に訴える彼女、アンジュ。
勘違いしてない?
この人。
スパーダと知り合ったのって
結構最近だし…。
訳分からんぞ。
「あ-。アンジュ。絶対勘違い。
確かにルナって名前だけど、私14歳だよ?
二年前の12の時でも記憶がないし、
それにスパーダと知り合ったのも
結構最近だし…。だから「いいえ。貴女は絶対にルナちゃんよ。
小さくなってる…みたいだけど、わたしが見間違える筈ないもの。」
必死だな;;
それくらい仲がよかったのか;;;
私、自分の事わかんなくなってきたわ。
「とにかく。話は後でね。
あんたに聞きたい事がいっぱいあるの。
一緒に来てくれる?」
私が混乱し出した所でイリアが止めに入った。
「わたしは…いけない。」
「え?」
「な、なんで!?」
アンジュの否定の返事にイリアが声を上げる。
「転生者は生きていてはいけない存在だと思わない?
わたしは自分の力に、
大きな迷惑を被っているの。
自分だけじゃない…
多くの人もわたしを嫌悪している
ことでしょう。
だから人殺しの道具にされたところで、
誰もなんとも思わないんじゃないかなって…」
……………………。
何言ってんの?
この人聖女アンジュその人だよね?
あ~ルナちゃんびっくり。
結構弱々しいな。
聖女アンジュ。
「嫌悪…。それってさ。
貴女が癒した、貴女に癒された人も
そう思ってるのかな?
貴女が癒したその人は、
助からない病にかかっていたかも知れない。
その人はやりたい事も出来ずに
苦しんでいたかも知れない。
苦しくて、悲しくて、
治らないその体を怨んで
絶望の淵に立っていたのかもしれない。
辛くて憎くて、健康な体を持つ誰かに
当たって、その人は嫌われていたかも知れない。
でも、貴女はそんな苦しい気持ちを
持ったその人を癒し救ったかも知れない。そんな恩人を、神様とまで思える恩人を、
根拠の無い噂や利用されていた貴女を、
怨む人なんて居ると思いますか?」
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