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「うるさ!近所迷惑だよ!
空気読めあほーー「お前が空気読め!そしてさっさと走れ!」
いきなり鳴った警鐘。
鼓膜破れたらどうしてくれんねん。
ホンマ有り得へんわ~。
スパーダに怒鳴られながら走るも
小さくなった私は
亀並に遅かったので
またもやスパーダに抱き上げられた。
わぉVv
力もちぃ~。
ふとアンジュの方に目を向けると
走りにくいのかスカートを
捲くりあげて走っている。
それに走るのは苦手なのか、
凄い顔してる。
必死って感じ。
アンジュ頑張れ。
心の中で声を掛けた後
誰かが大声で叫んだ。
…………怒鳴った?
「ガラム兵の敵襲だ!
西の戦場を突破してきたらしい!
総員戦闘配備せよ!」
レグヌム兵の隊長かその辺りだな。
「おし!逃げやすくなったな」
「にしても……大騒ぎしてるみたいだね。」
「…何時になったら出口につくのかしら…」
なんて顔を見合って話してる。
そんなあっさり逃がしてくれるか…。
と
心のどこかで思いながら
私はずっと前を見つめていた。
すると
黒い服を身に纏った人が立っているのが見えてきた。
……男の人のようだ。
髪が長くて……背が高い……。
これは…………。
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