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第三十六話 【ラブレター】
大戦が終わった後、その磐石だった曹操の治める中原の各地で、小さな反乱が多発していた。
夏侯淵「ずいぶん熱心だな。」
徐晃「あ、これはこれは。いつからこちらへ?」
徐晃は慌てて振り返り、上司である夏侯淵に礼をとった。
徐晃に促され、夏侯淵は近くにあった椅子に腰かける。
夏侯淵「ついさっきだ。雷緒が片付いたからな。」
彼等は件の敗戦後もすぐさま軍を興し、各地で起こった謀叛を平定する任についていた。
徐晃「さすが、神速の夏侯淵殿。あなたほど殿の戦を体現しているお方はおりますまい。」
徐晃はわざとらしいお世辞を言った。
もっとも彼自信に嫌味がないため、場の雰囲気が悪くなることはない。
夏侯淵「それよりも何をしている?」
夏侯淵は、先程から様々な書類を眺めている徐晃に問うた。
徐晃「いやぁ、時間が余ったもんで、かの大戦の資料を集めておったんです。」
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