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呉国太「よかった…?」
劉備「あの孫堅殿の娘だから、どんなに厳つい女性が出てくるか心配してたんですけどね。」
劉備「でも、お義母様を見たら安心したよ、これなら娘さんも美人に違いない。」
劉備はカラカラと笑った。
呉国太「あの娘は…。」
呉国太はそういうと、少し伏し目がちになった。
娘の話を始めた途端、威圧が幾分和らいだように見えた。
呉国太「乱世に生まれ、幼き頃から父を亡くしたあの娘は、人にうまく依存するということを知らぬ。」
呉国太「故に強く、ただ強くなろうとしておる。その娘が劉孫の同盟のために身をお主に捧げようとしておるのだ。」
そこまで言うと、呉国太は静かに涙を流した。
頬を伝う、美しい涙が一筋。
劉備は何も言わず、それを眺めていた。
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