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黄忠「…あなたは天下人の中でもさらに異端でおられるようだ。」
黄忠が背を伸ばすと劉備の背丈を軽く越えた。
月明かりが黄忠の顔を照らすと、その勇壮な表情が明らかになる。
劉備「よく言われるけど、実感がないよ。…でもあんただって長年死線を潜り抜けてきたんだろ?」
黄忠「死に場所は戦場と決めておりますから。」
伊籍「ならお二人は似た者同士なわけだ。」
伊籍の柔らかい言葉に笑いが溢れた。
黄忠「殿…、私以外にも死を怖れぬ男がおりましてな。」
劉備「是非、会いたい。」
これからの長い戦い。
劉備はわかっている。
少しでも多くの人材を集めたい。
これからの戦いに必要なのは人材の力であることを。
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