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まるで世界の全てがそこに集まったような、シ水関の先、群雄割拠の平原。
董卓、呂布、曹操、…そして劉備。
孫堅はゆっくり、鮮明にその場を思い出し、語った。
董卓の計り知れぬ暴威、呂布の類を見ぬ武、曹操の優れた知。
そんな英雄の中で。
孫堅「…お前は、劉備がお気に入りか?尚香。」
孫堅のまだ幼い娘、尚香が目を輝かせたのは、呂布と対峙した劉備だった。
何も持たない兵卒の劉備が、義で結ばれた兄弟と共に鬼神と戦う。
その姿は、尚香の心に深く刻まれた。
女でありながら、幼き心にそんな小さな火が灯ったのは乱世に生まれた孫武の血のためか、それとも。
孫権「思えば、あの頃からじゃないか?兄の武名を名乗ったり、銃を肌身放さぬようになったのは。」
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