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趙雲「な、なぜそれを。」
趙雲は珍しく慌てた様子で、顔を真っ赤にした。
劉備「はは、一部で噂になってるよ。」
南荊州、桂陽太守の趙範。
劉備がそれを攻略したのち、降伏した趙範は友好の証として同姓の趙雲に未亡人となった兄嫁を勧めたが、もちろん女である趙雲は断った。
趙雲「趙範殿は知らなかったようです…。」
劉備「そのときの趙範の驚きようたらなかったらしいじゃねぇか。」
趙雲「もう、からかわないで下さい。」
趙雲はまだ真っ赤な顔をして劉備を見つめている。
劉備はまた伸びをしながら呟いた。
劉備「あ~ぁ、俺も美人な奥様が欲しいもんだ。」
劉備は先の戦いで夫人を失っていた。
趙雲は苦笑いを浮かべ、劉備の飲み干したコーヒーカップを下げた。
劉備「それも飛びっきり優しくて、気の弱い、かわいこちゃんがいいな。」
趙雲「そういう方がタイプなんですね。」
劉備はニヤリと笑い、職務に戻った。
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