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俺達は途中で別れてそれぞれの教室に行き、講義を受けて現在食堂にいる。
「今日の日替わりは何だ?」
俺は多少の期待を込めてそんなことを言っていた。
「俺は今日カレーにしよう」
「私は今日は止めとくわ」
歌苗が止めておくなんて言うもんだから、愈は思わず歌苗のほうを向いた。
「な!?…何故だ、歌苗!
ここの学食はかなり安いのに!
まさか……金欠(きんけつ)か?」
愈は歌苗が食わないことにかなりの驚きを見せながら理由を聞こうとしていた。
ここの学食はかなりの安さで、日替わり定食(日ごとに変わる)が300円という安価で食える。
量も結構あるので学生にとっては大助(おおだす)かりだったりするらしい。 ←愈情報
ちなみにカレーは一杯220円。
「ち、ちがうわよ!」
少しキョドりながら歌苗は反論する。
「じゃあなんだ?」
↑俺ではなく愈な?
「う………、あんまり言いたくないんだけど……」
「そんなん気にするな!少なくとも俺は気にしない!」
愈は本当に気にしないような、ちょっと威張った態度で胸を張った。
俺はというと面白そうなので黙って様子を見ていた。
「ちょっとは気にしなさいよ馬鹿!!」
愈の態度が癪(しゃく)に障ったのか、歌苗は声を荒げる。
そんな歌苗にお構いなしに愈はトドメをさした。
「ふ~ん?ならたぶんダイエットかな?」
…と。
「…………」
それを言われた瞬間、歌苗はなんだかプルプル震(ふる)えていた。
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