ダルい大学生活…

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愈が独り言を言っていると講師が入ってきた。 「悪いなみんな。遅れちゃって! ん? そこの君! どうしたんだ?」 入って来た途端、愈に質問してきたので、 「ああ…、今コイツちょっと、病(や)んでるんスよ。 そっとしておいてやってください」 俺が代わりに答えてやった。 かなり脚色(きゃくしょく)した上で…。 「……何があったかは知らないが音儺子が言うんなら、そうなんだろう」 俺はそれなりの真面目君で通っているため、講師は俺の言葉を信じたようだ。 それにしても……憐れだな、愈。 声には出さないがそういった目で愈を見たが、 「ブツブツ…… ブツブツ……」 嗚呼(ああ)、これは重傷だと感じた今日この頃の俺。 というより、本当に病んでそうだな。 そんな愈を無視して講師は講義を始めた。 「とりあえず講義を始めるぞ。 今日は…」 こんな感じで今日の朝は過ぎていった。
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