2406人が本棚に入れています
本棚に追加
「ン…ッ
ぅ……っんん……っ」
貞操帯やマドラーが擦れて、否応なしに甘い声が漏れてしまう。
怖くて、恥ずかしくて、僕は一筋涙を流した。
脚を閉じようともがいても、力強い二人の男の手はびくともしない。
それでも暴れ続ける僕の身体に、突然焼けるような激痛が襲った。
「―――……っ!」
思わず動きを止めて見上げた先には、先の別れたはたきのような形をした鞭を持った大樹がいた。
その表情は不敵に歪んでいて、萎縮してしまう。
小さく見じろぐと、それだけでまた鞭を振るわれた。
「さぁ、それでは鳴き声もお聴きいただきましょう」
司会の声にあわせて、僕の口を塞いでいたテープが乱暴に剥がされる。
同時に足で背中を踏みつけられ、床に這いつくばるような形で縫い止められた。
「声も高めで、萎えるどころかますます煽られることでしょう」
貞操帯とマドラーが引き抜かれる。コックはそのままで、僕の自身は果てない苦しみにヒクついた。
「ア……いや、ぃやだ……っ」
アシスタントが持ってきた器具を見て、僕はまた身をよじった。
その手には、まだ身体にくすぶる媚薬が握られていたからだ。
それは針のない小さな注射器に入っていて、アシスタントの無表情さが僕の恐怖を余計に煽った。
「足開け」
浩貴に低く言われると、僕は小さく首を振った。
途端に、また鞭で強く打たれる。
同じところを何度も打たれ、僕の身体にはくっきりと鞭打ちが浮かび上がった。
最初のコメントを投稿しよう!