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「いゃ……」
痛くて怖くて、涙が溢れてくる。
何度も何度も打たれてから、大樹はまた口を開いた。
「聞こえたか?
脚を開け」
「……っ」
唇を噛み締め、僕はのろのろと足を開く。
恥ずかしさよりも、恐怖のほうが勝っていた。
背中を踏みつける誰かの力が、不意に強くなる。
今から何かが始まるのだと、それだけで容易に予想できた。
「痛……ッッ!」
いきなり細い棒がナカに入って来たかと思えば、ナカで何かが弾け出す。
入れられた注射器から、媚薬が溢れ出す瞬間だった。
「ん……っく…ぅ」
十秒と経たないうちに、それは僕の体を浸食した。
下半身に血液が集中し、思考が朦朧とする。
耐えきれずに身じろぐと、また体に灼熱の痛みが襲った。
「誰が動いて良いっつった?」
「ぅ……」
なにも出来ずにしゃくりあげながら、引き抜かれる注射器に反応する。
次に僕のナカに侵入してきたのは、注射器なんかよりずっと質量の多い、玩具だった。
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