終わりと始まりの目覚め

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少年は思った。 どんなに急いでも4、5日は掛かるだろうと考えていた道のりがこのままなら2、3日で家に帰れるのではないかと…。 確かに、何もなければ少年は数日後には妹の元気な笑顔と心配で涙声になりながら怒る母親とまたいつも通りの日々を過ごすのであったろう。 何もなければ… 少年は馬車に乗せてくれた行商人に礼を言うと薬局の聞いて一目散でそこに向かった。 医者に妹の事を細かに伝え、薬を受け取りなけなしの貯金を代金にして支払い意気揚々と薬局を出たときだった。 町の入り口辺りから何かが爆発した音が町中に轟いたのだ。 少年はこれで妹の元気な笑顔が見れる、それだけしか考えていなかったので突如の事に分からなかった。 爆発音の次に響いたのは慌てて叩き鳴らされた鐘の音。 そして怒号… 『オズワルド軍だーっ!!!!』
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