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……この世界は"生産"と"消費"で成り立っている。
産業も、人も、犯罪もだ。
需要のあるものが作られ、消費されてゆく。
新しい命が生まれてゆく中、死んでゆく者がいる。
新しい犯罪が生まれ、警察や探偵によって消費されてゆく。
例外はない。
その中で、"自分"というものを後世にどう残す?
今まで歴史に名の残っている先人のほとんどは"新たな何か"をした人物だ。
良くも、悪くもその時代に"新たな何か"をした人物。
幾度も繰り返される"生産"と"消費"。
俺は歴史に名を残す。
かつてない"犯罪"をもって、な。
誰かの繰り返しになるぐらいなら、俺は何もいらない。命すらも。
全ては俺がこの世に確かに存在したという証を残す為だ。
死刑執行直前の言葉
神保豪鬼
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