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「ちょっとー、会話が長い!
あたしも自己紹介させてよ!」
長い会話に痺れをきらせたのか、
もう一人の子が口を挟んだ。
「ぁー、わりぃわりぃ」
「あたし、安東涼風(アンドウスズカ)って言うの!よろしく、翼君!涼風って呼んでね!」
満円の笑みで握手してくる。
『よろしく、涼風。何で君付けなんだ?』
「語呂がいいから?(笑)」
黒のミディアムヘアーに
色白で明るい笑顔。
今時の至って普通の女の子だ。
「二人は中学校からの友達なの!」
そう言って空は笑った。
そう言えば、この高校は中学から繋がっていているのだ。
当然エスカレーターで昇る事も出来る。
(って事は三人は進学組って事か)
と、一人で納得する。
――キーンコーンカーンコーン
キリの良いところでチャイムが鳴る。
永遠と涼風は慌てて、
僕と空の前の席に腰をおろした。
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