異変。

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しかし、 その日の帰り、 僕はその訳を知る事となる――― キーンコーンカーンコーン。 授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。 僕はさっさと帰り仕度を整えた。 担任が入って来てホームルームを終え、 鞄を手に持ったと同時に声がかかる。 「ぉーぃ、翼~」 「一緒に帰ろー?」 永遠と涼風に声をかけられる。 二人に混じって空も顔を出す。 『ぉう!』 下校時間もすっかり一緒になりつつある4人だ。 「あの場面、難しいよな!中々ボス倒せねぇ!」 「ぅん!わかるっ!あたしも勝てないもんっ!」 永遠と涼風はゲームが好きらしく、 しょっちゅう二人で盛り上がっていた。 そうなると当然、 必然的に空と一対一になるわけで... 「でね、その本はね....」 『へぇー、面白そうだな?読んでみたい。』 「貸してあげようか?明日持ってきてあげるっ!」 『ほんとか?サンキュッ!』 何だかんだで、 僕と空も、 「本が好き」という共通点があり、 楽しく喋っていた。 空は昼間とはうって変わり、 今は楽しそうに笑ってる。
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