プロローグ。

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僕は小学校中学年から、 一人暮らしをする事になった。 その理由は、親の仕事上仕方なく。 「翼、ごめんね。お留守番、お願いね」 『平気だよ。僕の事なら心配しないで。』 「翼はホントに強い子に育ったな。お父さん、嬉しいよ。」 そう言って二人から抱き締められる。 『行ってらっしゃい、父さん、母さん。』 親から抱き締められたのは、多分これが最後。 僕の言葉に「行ってきます」と残し、両親は外国へと旅立った。 それから僕は孤独で過ごす事となる。 小学校の教室、休み時間も読書に集中する。 僕は本が好きだったから、一日中それで過ごす事が出来た。 そんな僕だったから、周りは僕に対してどう接していいのか解らずに、遠ざけられたのだろう。 気がつけば、いつも一人だった。
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