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「でもこの屯所に住むんだろ?うちは男ばっかだし、大丈夫かなぁ?」
「大丈夫です」
「うちの隊員に限ってそんなことはないだろうけど、なにか対策を…」
「もし何かされたら殺しちゃいますから」
「え…」
思いがけない言葉が出てきて、近藤が固まる。
「で、でもね、殺されちゃったら困っちゃうなーなーんて…」
「じゃあ、半殺し程度にとどめときますね!」
「え、あ、うん…じゃあそれで…」
変わらずにこにこと笑い、物騒な言葉の端々にはハートが飛んでいる。
変な汗をかいている近藤、土方に、何を考えているのかわからない沖田。
これが、この女の本性なのか…?
口元を引きつらせた土方がぽとりと煙草を落とした。
end
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