二人の嘘

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 挨拶を済ませた翌月、僕と妻は、新たな生命を授かっていた。  タイミングで言うと、父が他界した直後。  本気で父の生まれ変わりかと思った。  後日わかる事だけれど、子供の性別は女の子だったので、生まれ変わりってのは、少し違うかもしれないけれど。  何はともあれ、子供が出来た事に、僕は有頂天になっていた。  順序は間違えてしまったけれど、妊娠がわかった後に、僕達は入籍する事にした。  入籍は、他界した父の誕生日だった。
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