柳ヶ浦高校へ

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「痛っっ……なに!?」 何これ…。誰が…。 ううん、人を疑うのは良くないよね。 たまたま入っただけかもしれないし。 でも…。 気にしない!うんっ!それが一番! 画鋲が上履きの中に転がり込むこともあるはず…だよね! ――― 「あれ!?」 ない…靴がない…。 「なんで?どうして!?」 「探しもの?恵ちゃん」 「陽子ちゃん!靴がっ!なくなっちゃって…!」 下駄箱に靴がないなんてありえない! 「あら、これかしら?」 「えっ…!どうして…!」 私の靴が切り刻まれてる…。 「拾ったのよ、そこで。何か恨みかってんじゃないの?」 拾ったなんて…そんなの…。 陽子ちゃんの代わりに私がコンクールに出たから…? 「ありがとう…」 「いいのよ。でもそんなボロ靴、履いて帰るの?いっそ裸足の方がいいんじゃない?あっははは!」 何で、こういう事するの…。 ヒソヒソ……。 みんな見てる…。 私の足下。 恥ずかしい…。 ――― 「あっ………」 私の…楽譜…。
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