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『……ははっ、ゴメンゴメン。……でも……会いたいなぁ…』
「私も…!私も会いたい!」
『また泣いちゃいそうだからこの辺で……。たまにはこういうのもいいだろ?また送るよ』
「まっ、待って!消さないで!」
『じゃあまたな、めぐ。大好きだよ』
プッ…ザーーーーー……。
「あっ………」
思わずテレビ画面に向かって手を伸ばしていた。画面の中の誠二くんにすがるように。
「恵ー。入るよー」
えっ!?
不意に声がかかり部屋のドアが開かれた。
「ジャン……」
「メリークリスマス!恵!………おっと…タイミングが悪かったかな?」
「えっ、あっ、ううん。大丈夫だよ」
「……泣いてるのかい?」
「………ちょっとね」
「どうしたんだい?」
「…誠二くんがね、ビデオレターを送ってきてくれたの。それ見てたら泣けてきちゃって」
「恵の自慢のボーイフレンドか。よかったら僕にも見せてくれないかい?」
「……いいよ。紹介するって言ったしね」
それからビデオテープを巻き戻してジャンと一緒に眺める。
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