252人が本棚に入れています
本棚に追加
『めぐ、会いたいよ……………ウッ………ウッ………』
ツーーー……。
私はずっと膝を抱えて見ていた。
また涙が溢れてくる。
『ははっ、ゴメンゴメン――――』
私も、今さらだけどゴメンね。誠二くん。
『―――――じゃあまたね。大好きだよ』
プッ……ザーーーーー………。
「…これでおしまい」
「いい人そうだ。まさに相思相愛なんだね」
「少しだけ不安だったけど、今のを見て気持ちは嘘じゃないってわかるんだ」
「会いたいかい?」
「それはもうすごく。今すぐにでも会って抱き締めたい。『私も大好きだよ』って言いたい」
「そうか」
「でも、待つしかないんだ。誠二くんが頑張ってくれてる。誠二くんを信じて待つことしか……」
「……そうかな?」
「え?」
「恵は何かしたのかい?一緒に居れるように」
「私……」
私は…ただ、お父さんとお母さんに言われるままに…。厳しいから絶対なんだって…。
でも、家族を選んだんだ。私は自分で決めたんだ。
今は?
こんなにも帰りたいと思ってる。
思ってるだけ……なんだ。
最初のコメントを投稿しよう!