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「めぐっ!!」
「えへへ…。ただいま」
誠二くんは目を丸くして驚いた顔をしたあと、こちらに向かって駆け出していた。
誠二くんが駆け寄ってくる。だけど、その一瞬の時間がとても長く感じた。
今はもう、手を伸ばせば届く距離。
「めぐっ!本当にめぐなんだな!?」
「ひどいなぁ。もう私の顔忘れたの?」
誠二くんに抱き締められる。ずっと、恋しかったこの温もり。
やっぱり暖かい。
「めぐだっ!間違いなくめぐだ!」
「あっ……。そうだよ、誠二くんの彼女だよ」
私の顔を確かめたあと、もう一度強く抱き締めた。
「めぐ……」
「誠二くん……」
そしてもう一度……。
「会いたかった。めぐを思わない日なんてなかった。何をするにしても、めぐがいないと何か足りないんだ」
「うん……」
また会えた。
当たり前だった日常を何度も夢見てた。
「私も会いたかった。誠二くんと同じだよ。最初は何も出来なかった。誠二くんのことが浮かんで…。誠二くんがいないとダメだったの」
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