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「今はお父さんと出会って幸せになってるけど、その時はすごく後悔したんだって。
今だから笑って話せるって話してくれたけれど。
だから……」
「そうだったんだ……」
「今までビックリさせたくて内緒にしてたんだ。ゴメンね?
あっ、そうだ。これ、お父さんから誠二くんへの手紙」
「手紙?」
「うん。まぁ、なんとなく中身は想像出来るけど……」
お父さんのことだからなぁ、きっと余計なことをいろいろ書いてるんだろうな。
「あ、後で読もうかな」
「うん、そうして。中身は気にしなくていいからね」
「あ、ああ。そう、オレさ、手紙にも書いたけど、めぐみたいに立派じゃないけど就職決まったんだ。
それで、一生懸命頑張ってお金貯めてめぐに会いに行こうと思ってた。
でも、その必要なくなっちゃったな」
「そんなことないよ。約束は……約束だよ?」
約束…か。
「自分に自信がついたらその時は……」
「うん…私、誠二くんのこと信じて待ってるから」
今までだってそう。誠二くんの事を信じてたからやってこれたんだ。
これからだって…。
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