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「今まで寂しかった。せめて夢ででも会えないかなって思ってた。
めぐとの約束があったから耐えられた。
みんなにも助けてもらった。
でも、もうこれからはめぐがいるんだよな?」
「そうだよ。私はもうどこにも行かないよ」
戻って来たんだ、私の居場所に。
「めぐ」
「ん?」
「おかえり」
「えへへ、ただいま」
もう離れない。
この笑顔から。
「ねぇ誠二くん。就職先ってさ、隣町の黒岩町なんだよね?」
「そうだけど?」
帰る事が決まって、誠二くんからの手紙で就職が決まったことを知った時から、考えていたことがあった。
それも、一つの夢。
「じ、じゃあさ、私の家に来ない?」
「ん、まぁ、仕事の帰りには寄れると思うけど」
「ホントっ!?っじゃなくって、よ、よかったら一緒に住まないかなぁ、なんて。ほら、一人だと広すぎるし、誠二くんも仕事通えるよね?」
「えっ………ええぇぇ!?」
「そんなに驚かなくても……」
「だ、だってさ…。い、いいの?」
「そしたらずっと一緒にいられるよ!」
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