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「相田 恵です。フルート経験ありますのでフルート希望です」
「そう、わかったわ!相田さん、ご両親が有名な方よね。でもそんな事は関係ないから、厳しくいくわよん」
本田先生。クラスの担任で吹奏楽部の顧問。
明るい先生。ちょっと苦手かな。
でも両親のことは関係ないって。私はそれがいい。特別扱いなんていらない。
「どれくらい出来る?」
「ある程度は…」
「ちょっと適当にやってみて」
「…はい…」
言われるままにフルートを奏でたんだ。
―――
「すごいじゃない!即戦力ね!」
「あっ…わ…私は…まだ…」
「期待してるわよ!」
あっ……。
行っちゃった。
あんまり目立ちたくないのに。
「あなた、フルート経験者なの?」
誰?先輩かな…。
「はい、一応経験者です」
「そっ。私は大野 愛理!同じフルートの二年よ。ヨロシクね」
「あ…はい。大野先輩。よろしくお願いします」
「見学期間でも毎日来ていいからね」
いい人…かな。
うまくやれるかな。
「大野さん、その子は?」
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