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王女様は男に聞きました
『この国に留まり、私だけを描いてくれないか』
男は首を縦には振りません
「私には描かなければならないものが、この国以外にも…王女様以外にも御座います」
王女様は口調を強め、『それはなんじゃ!私以外のなんじゃ』
王女様の事をあまり知らない男はそれを、子供の癇癪ほどにしか感じませんでした
「はい。翠の国のディーバ(歌姫)で御座います。彼女は私の愛しい人に御座います」
王女様は顔をひきつらせ、窓の外を向きました
その方角は隣接する翠の国の方角でした
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