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「ねぇ、藤原くんが呼んでる」
「うえ、」
放課後になり、真尋が廊下の方を指差す。
「お、いけめん」
「え、まじ?」
真尋が廊下を見てイケメンなんて言うもんだから、私はバッと廊下を見る。
「国枝くん…」
藤原くんの隣に、ちょっとつり目な男の子が立っていた。
「きゃー、奈緒が羨ましいわー」
「……棒読みじゃん」
「あ、ばれたか」
「……」
「はぁ、行ってきなさい」
そう言うと真尋は、私の背中を思いきり押した。(そりゃもう全力でね、)
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