二人の恋と結末

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次の日 「おはよー」 「おはようさん」 緑の国の普段の朝、牛乳を運ぶ人が歩く 牧場主たちは馬を牧場に放したり、乳搾りを始めた だが、いつもの平和な光景は無惨にも崩れ去った ガァン 一つの銃声 朱に染まる子供 黄の鎧を纏った兵士たち 「逃げろ!黄の国が攻めてきた!」 平和の国と別名がついていた緑の国はいとも簡単に各地を落とされていった ついに緑の国の中心都市、4人が集まったあの市場まで攻め込んだ グリムジョー「おらっ!ミク様、急いで!」 ミク「必ず生き残って下さい!」 ダァン 直後、グリムジョーから鮮血が飛び散る グリムジョー「クソッ…、道連れだ…」 ピンッ ドォン グリムジョーが手榴弾で兵士を巻き込み、吹き飛んだ ミク「…ごめんなさい…」 ミクの頬には涙がつたっていった タッタッタッ 人気のない倉庫街を逃げるミク、不意に後ろから声をかけられた レン「君、こっちだよ!」 ミク「あなたはいつかの…」 レン「怪我はない?この中に隠れて」 一つの倉庫に二人は入った ミク「ここなら見つかりませんね…」 レン「うん、人が殺されても見つからないよ」 その言葉を聞いた瞬間、寒気がした 振り向くと銀色に輝くナイフを持った、冷たい目をしたレンが立っていた ミク「嘘…」 レン「サヨナラ…」 ザクッ ミクの腹にナイフが刺さる、それを引き抜き、首を引き裂くと、夥しい返り血をレンは浴びた レン「終わったぞ、ウルキオラ」 ウルキオラ「はい」 どこからともなくウルキオラが現れた ミク「ヒュー、ヒュー…」 ウルキオラ「まだ生きている…」 レン「何をする気だ?」 ミクの近くに立ったウルキオラは、ミクの体の上に手を翳した すると、ミクの体から小さな光が浮き上がり、ミクは完全に死んだ レン「それは何?」 ウルキオラ「この者の魂です」 一言そう言うと、ミクの魂はウルキオラの口に吸い込まれた ウルキオラ「さあ、参りましょう」 レン「食べたの?」 ウルキオラ「はい、我々黒翼大魔は悪魔の一族 人間の魂を食すことでさらなる力の増大に繋がります」 ザァッ ウルキオラが亜空間を開き、二人は黄の国へ帰っていった
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