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緑の国
賑やかな街の通り
─確かこの辺で彼女を見たっけ─
観光客のような格好でカイトは歩いていた
人ごみの激しいこの通りで何度も肩がぶつかる
ドンッ
「きゃっ」
カイト「あ、ごめん!大丈夫…か…い…」
ぶつかった相手、それは探していた緑の髪に緑の目をした町娘だった
「だ…大丈夫です…」
カイト「君、名前は?」
ミク「ミクです、あなたは?」
カイト「僕はカイト、青の国の王子だ」
ミク「!も…申し訳ありません!カイト様!」
カイト「今お忍びで来てるんだ、騒がないで」
ミク「はい…」
カイト「ミク、こっちで何か飲もうか」
ミク「よろしいのですか?」
カイト「いいよ、君と話もしたいし」
しばらくして
カイト「ミク、この街を案内してくれないか?大臣たちに土産でも買って帰ろうと思っているんだ」
ミク「わかりました、ではこちらです」
二人は立ち上がり、歩き出した
そして二人の手は自然と結ばれていた
災いが待っているとも知らずに
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