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王「おお、産まれたか、お前、よく頑張ったな
男の子か?女の子か?」
王妃「あなた、両方です!!双子の姉弟ですよ!」
王「なにぃ!?ふ…双子…!?」
王妃「どうしたのですか」
王「この国の王はひとり、片方は死なねばならぬ…」
王妃「そ…そんな…」
王「ザエルアポロ!」
ザエルアポロ「はい」
王「双子が産まれてしまった、この国では王はひとり、片方を殺さずに済む方法はないか?」
ザエルアポロ「…どちらが先に産まれましたか?」
王妃「女の子の方です」
ザエルアポロ「でしたら、女の子の方を女王、男の子の方を召使いにしてはいかがでしょう」
王「血の繋がった姉弟に王と召使いの関係を与えるのか?」
ザエルアポロ「そうではありません。3歳まで一緒に育て、対等の関係を作らせます。そこから別々に育て、王としての教育と、召使いとしての教育を施すのです。数年後、再び合わせれば外見は女王と召使い、彼らは仲の良い姉弟となります」
王「なるほど…良い考えだ、それでよいな」
王妃「はい、この子たちが幸せになるのなら」
王「だが、私は不安だ。保険をかけよう。
ザエルアポロ、黒翼大魔召喚の儀式の用意をしてくれ、3歳までの世話係と男の子の付き人、ふたりの守り人の契約を結ぶ」
ザエルアポロ「王!!黒翼大魔との契約は命と引き換えです!お忘れになったのですか!?」
王「ふたりの幸せのためだ、この老いぼれの命ぐらい安いものだ」
ザエルアポロ「王…」
王「すぐ準備をしろ」
ザエルアポロ「かしこまりました…」
王宮地下
複雑な魔法陣の前に王が立った
王「太古より強大な力を持つ黒翼大魔よ。我が命と引き換えに我が望みを叶えよ。」
すると魔法陣から黒い何かが飛び出し、黒髪で黒い悪魔の翼を持つひとりの男が現れた
王「名はなんだ?」
ウルキオラ「…ウルキオラ・シファー」
王「ウルキオラよ、我が望みはわかるな?」
ウルキオラ「ああ、王よ、お前も俺の望みがわかるな?」
王「私の命だろう、これで契約は成立だな」
ウルキオラ「そうだ、契約は命と引き換え、さらばだ、王よ」
王「ああ、頼んだぞ」
そう言って王に触れると王は黒い何かに変わり、ウルキオラの翼に吸い込まれた
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