己の価値

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それでは、ケルト自体も既にこの世にはいないであろう。悪魔は自我を持ち人間と同様に思考能力を有している。その他で存在する魔物と言われるものは別なのだが。 だからこそ、上手く?い潜れば細々とはしているが生きていくことは可能である。それが例えどんな形であろうとも。でも、先にも言ったように、主人公であるケルトは人間ではない。ではいったい彼は何者なのだろうか。 ケルトは混血である。悪魔の血と人間の血をどちらも有しているということだ。では、悪魔と人間の間にできたハーフ的人種なのか?それは違う。ケルトは元々人間だったのだ。 人間にも悪魔と対抗する手段はある。それは悪魔の血を一定量飲むことで起こる覚醒。それにより、混血という人種になるのだった。先ほど言った悪魔と人間の間にできたハーフは混種という種族として分類されるらしい。つまりケルトは混血種の悪魔だということになる。 では、人間は目の前にいる誰彼かまわずに噛み付き血を啜ればいいのか。それは違う。悪魔も実のところは2種類に分類されるのだ。旧悪魔、俗にオリジナルと呼ばれている存在と新悪魔、一般的に悪魔と呼ばれる存在だった。 オリジナルとはこの世界が創造されたときからいる元々の悪魔たちのことであり、人の体と悪魔の体の2種類を持ち合わせる存在だった。そして、新悪魔とはその後現れた、オリジナルの能力だけがコピーされた悪魔体には変身できない人型生物のことだった。
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