明け方の駅

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なんだかまるで 自転車が僕らを 運んでいるような気がした… ペダルを漕いでるのは僕だけど… うーん。分からないけど…そんな感じがした。 僕らの行き先は駅。 僕たちの地元の駅は小さくて 今ぐらい朝早い時間だと ほとんど無人駅だ。 僕は寄りかかっている 君の体温を背中で感じていた。 すごく,温かくて優しい気持ちになった。 これは君の“確かな温もり”だった。 僕たちが走っている道が 徐々に線路沿いの道になっていく この上り坂をのぼりきって ちょっと真っ直ぐ行った所に 目的地の駅がある。 「しっかりつかまってろよ!!」 僕はサドルから立って 思いっきりペダルを踏ん張った。 そうじゃなきゃとても上れないんだ。 あっ別に君が重いからとかそういう意味じゃなくてね… と心でしっかり弁解。
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