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うっすらとしている工場にはレーンの機会音だけがこだましていて、とても不気味だ。
『えらく暗い雰囲気ですね』
【ガンッ!!】
僕はニメートルほど殴り飛ばされた。
『どこに明るいパン工場があるんだよ?こらっ!』
『あるじゃないですか!アニメの世界に!!』
『た、確かに…すまん』
工場長の職務怠慢で、三千人も働いている工場の案内は三分で終了した。
『只野君今日から君の働く場所はここだ』
連れてこられたのはパンの仕訳をする仕事だった。
『絶対にいやです!!!』
『何故だ!?』
『オバサンしかいないからです!!!』
『正直でよろしい!!ここは人生の墓場みたいなもんだ!』
『アッザース!!』
次に連れてこられたのは事務所だった。
『今日からここで事務をやってもらう』
周りはピチピチ迄とは言わないが中々の粒揃いだ。
『一生懸命身を粉にして働かせていただきます!』
僕は心臓の痛みを堪えながら懸命に自己紹介をした。なぜならパンの仕訳のオバサンに刺されていたからだ。
後に医者に言われたのは
『あと数センチずれていたら死んでたよ』
だった。
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