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猫はその夜、寝床に入り思った。
(本当の敵は…。)
人間に他成らない。勝手に土地を奪い、自然を奪い、汚し、侵略し、殺す。
猫は思い出していた。赤ん坊だった猫をやはり、人はこの大陸に捨てた。
(だからといって…俺等でどうにか成る相手じゃねぇ。奴等は地球壊す力があるんだから。しかし…。)
しかし…
(皆一つに成れば、叶うかもしんねぇ。)
そう猫は思った。
そうして猫にゆっくり睡魔が忍び寄り、夢の中へと落として行った。
場所は変わって犬と牛が呑んでいる。牛に付き合う形だったが、犬は牛と呑むのが好きだった。
🐮{甲虫領へ行ってしまわれる前は、今宵が最後の杯でござるな。
🐶{そう成るでしょうな。
🐮{拙者も行きとうござった。
🐶{いやいや、防衛の方を宜しく頼みまする。
🐮{任せて下され。で、どうでござろう…若虎殿は。
虎は牛の元配下であった。
🐶{うむ…初陣で緊張の面もちだが、若虎殿は本番に強いですからな。貴殿が一番御存知でしょう。
🐮{確かにそうでござるな。拙者が心配しても、返ってプレッシャーを与えても困る。
🐶{左様。安心なされよ。いざと成れば私が命に代えても、お守りしよう。
夜は更けてゆく。
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