序章

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「中嶋くーん! みんな集まってるから、こっちおいでよ!」 少し離れた席からすみれが呼んでいる。 今日は会社の打ち上げで、幹事は俺とすみれだ。 俺が思うに、会社のみんなが気を利かせて一緒にしてくれたんだろう。 「あぁ、今行くよ。」 少しそっけない態度で返事をする。 「もう、何ぼーっとしてるの? みんな待ってるよ。 幹事なんだからしっかりしてよね。」 頬を膨らませて 小さい子供のように怒る。 所々の何気ない仕草が可愛くてしょうがない。 自分の彼女を自慢するわけではないが 多分、そこいらのアイドルより数倍かわいいだろう。 ・・・・よくできた顔だ。 マジマジと隣の彼女の顔を見ていると こちらに気付いたのか、 愛くるしい笑顔で笑いかけてきた。 俺は、テンションが上がったのか 「今夜はサイコーの夜にしますよ!! それでは、乾杯!! 」 ・・・・少し意味不明の事を言って乾杯の音頭をとった。
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