仮面屋

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「さて、仮面屋の場所だけど、僕の求めた以上の対価を支払ってくれたから、僕が直接案内してあげるよ。」 10個以上もあった稲荷寿司を僅か30秒で平らげた白銀は、指をなめながら満足そうに言った。 「そいつは助かる。 あぁ、そういやこいつ等の紹介がまだだったな。 こいつ等は……」 「一ノ瀬秋斗、二年前の九尾の狐事件直後に人狼に憑かれ何件かの傷害事件を起こすも、一週間後に椿鬼に助けられ、今では自ら人狼となり零夜くんと共に仕事をしている。 一ノ瀬旭…………あれ? おかしいな、名前以外の情報が殆ど《見えない》や、どうなってるんだ?」 白銀は秋斗の心を見て、秋斗が何者なのかを正確に言ったが、何故か旭の心だけは見ることが出来なかった。 「旭は少し《特別》でな、残念ながら九尾の狐の能力では見ることは出来ない。 《俺の能力》でも全部は見れないしね。」 零夜は意味深な言葉を呟きながら苦笑した。 その言葉に、白銀は愕然としてしまった。 九尾の狐は読心術に特化しているわけではないが、その能力は《七階位(しちかいい)》(下から順に《イ・ロ・ハ・ニ・ホ・ヘ・ト》となる)の(ニの位)になる。
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