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ジェイドの手がオレの冷たい手を握ると自分のポケットへと突っ込んだ。
「どうですか?暖かいでしょう」
「…別に普通…//」
「おや、それはそれは残念です」
そういいながらも、狭いポケットの中でお互いの指を絡ませ、相手の体温をしっかり感じていた。
あったかい…
のと、顔が熱い…//
どうしていつまで経っても、こんなことが恥ずかしいんだろう。どうしてこんなにも、ドキドキするんだろう。
もっと ドキドキしたい。
もっと 知りたい。
もっと 傍にいたい。
もっと 触れていたい。
溢れる感情に切りなんてなくて。知れば知って行くほど、また相手を好きになる。どうしようもないくらい、愛しくてたまらなくなっていく……それが嬉しかったり、不安だったりもするけれど、とても心地が良い。たまに自分は病気なんじゃないだろうかと心配になるぐらい、オレは旦那のことが好きなんだ―――……
「どうしました?ガイ…急に黙り込んで……」
「いや、なんでもないさ」
黙り込んでいたオレを心配して、顔を覗き込んできた相手に向かいにこりと微笑む
そして滅多に口にしない台詞を言ってみた。
「大好きだよ、ジェイド」
「……っ//ず、ずるいですねぇ。不意打ちとは…」
「あ、照れてる?」
「ち、違います…!」
たまには言ってみるものだ。珍しいものが見れて、特した気分になれる。
いつも余裕ですかした笑みを崩すこの瞬間が、オレは堪らなく好きだから。オレだけが知ってるジェイド。こんな旦那の姿は誰にも予想がつかない
オレだけのもの…
「まったく………あまり可愛いことばかりしてると、明日戦闘に参加出来なくしちゃいますよ?」
「そ、それは勘弁…かなι」
「いやいや。そんな遠慮はいりませんよ、ガイ♪たーっぷりと、可愛がってあげます…v」
すぐにいつもの余裕ぶりを取り戻した相手に容赦なく反撃されながらも、オレは一人幸福感に浸り
ポケットの中の手をしっかりと繋ぎながら
そっと
肩を並べて歩いていた―…
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