氷の炎

初恋

正直、私は何がそんなに羨ましいのかが、よくわからなかった。

私には恋というものがよくわからない。

友達や家族を好きだと思う気持ちと、いったい何が違うのだろう。

恋愛の、何がいいのだろう。

今まで誰かを好きになったことのない私。

恋をしたことも、したいと思ったこともない私。

中学生の頃も今も、周りのみんなが恋に盛り上がっているなかで、初恋もまだだとは誰にも言えなかった。