初恋
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呆れたような顔で、美里が私を見ている。 そうか…。 これが人の言う『恋』ってやつなのか…。 初めての経験に、私は驚く。 『恋』って、こんなにも優しくて暖かい気持ちになるものだったんだ。 卒業式の日、美里は何度も 「告白しろ」 とうるさかったけれど、結局私はしなかった。 高校3年間、私はただ、本田光の後ろ姿を見つめ、そして、この淡い恋心を心の奥にひっそりと隠した。
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