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「………うぅ……あ?」
コウは、まぶたを焼く強い光の中、ゆっくり目を開けたら電線の見えない真っ青な空が広がっていた
背中が柔らかい、どうやら自分は寝ているが、コンクリートの上ではないようだ、ここは一体何所なんだ?と思っていると
「ふぇ!気がついた!大丈夫?」
いきなりコウの顔を覗き込んできた女の子が手を差し出し言ってきた
女の子はクセ毛で(アホ毛とでも言うのか)春に咲いた桜の花の様に淡い桃色の髪をしていて、どこまでも澄んだ湖のような青い瞳を興味深げにコウに向けている。
まるで春風を感じさせるような女の子だ。歳はコウと同じくらいだろうか
差し出されたその手にコウは好意に甘えることにして立ち上がった
「あ、ありが…と…う…?」
そこで、改めて見てコウはその女の子のおかしなところに気がついた
肌が日本人のそれではない、明らかに外国人の白い肌である
顔も輪郭が違う、髪は桃色で何より目が蒼い。
しかし、そこまでは別にいい、のだが
服装がまるで、《どこの魔法使いだ?》と突っ込まれてもおかしくない格好なのだ
「ん?何で疑問形なの?けど小さいね~君」
「気にしないでくれ……しかし、キミのその格好…コスプレ?」
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