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「きゃぁぁぁ!」
美咲の朝は悲鳴から始まった。
美咲が目を覚ますと胸の辺りがやたら重く感じた。寝ぼけた状態で鏡の前に立つと、美咲は女体化していた。
「何で私女に!?」
「俺が触った」
ベッドの上でクロが人の姿になり座っていた。
美咲は胸元の印にすぐに触れ、男の姿に戻った。
「つまらん奴じゃのぅ。あと少しで女として生きていくことになったものを」
さらっと恐ろしいことを呟くクロを摘み顔の前まで持ってきた。
「余計なことするな!」
「じゃが女の姿のお主はなかなかだと思うがの」
「じじ猫がなに欲情してんだ」
クロの額に血管が浮かび上がった。鋭い爪をキラつかせ美咲の顔に×印を刻んだ。
「いてえーーー!」
美咲の朝は悲鳴から始まる。
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