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「俺の気まぐれ」
「さっさと戻せ!」
すると黒猫はため息をつき自分を親指で指さした。
「気まぐれっつっても俺に名前がないと戻せないぜ?」
「名前?」
美咲は数秒考えパッと言った。
「…クロ」
「そうくると思ったよ馬鹿だから」
「馬鹿だとお!?」
美咲が再び頭を掴み力を入れるとクロは平気な顔をして美咲を観察した。
「ふむ…お前よく見ると良い体してるよな、元は男だけど」
「なっ、何言ってんだよ!?」
「人間に戻さないでこのまま生きろよ。俺も人型でいたいし。知ってるか?お前を人に戻すと俺猫に戻っちまうんだよ」
「知るか!早く!速く!俺を男に戻せ!!」
美咲はクロの両肩を掴み前後左右に振った。
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