家族

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「もしかしてお前の息子か?」 カストロがダイスケに問いただした。 「頼む!息子だけは見逃してくれ!!」 ダイスケが必死にカストロに土下座をしてお願いをした。 「いや、いかなる侵入者も重罪だ。たとえ子供であろうと生かして返すわけにはいきませんなぁ。」 カストロは笑いながら答えた。 「こんなやつらに負けるもんか!」 リョウスケは必死抵抗するが、ロボットのパワーには全く歯がたたなかった。 「リョウスケ…なんでこんなところに来たんだ。」 肩を落としながらダイスケは聞いた。 「父ちゃんや母ちゃんが心配だったんだよ…」 泣きながらリョウスケは言った。 「バカヤロウ…捕るのも作戦の一つだったんだよ…」 ダイスケはうつむきながら言った。 「おやおや、捕まってから何をするつもりだったのかは知らんが、このロボット達の兵隊から逃げ出すことができたとでも?」 カストロが呆れた顔で言った。 「頼む!俺はどうなってもいい。息子だけはどうか…」 ダイスケの必死の頼みを無視してカストロはある一台のロボットを連れてきた。 「こいつはなぁ、両手から一億ボルトまでの電流を流すことができる。お前の息子はどこまで耐えることができるかなぁ?」カストロはリョウスケの前にロボットを向かわせた。 「さあ、今世紀最大のショーの始まりだ!」 カストロはロボットに命令した。 ロボットの両手から電流が流れ、リョウスケに襲い掛かった。 「ぐわぁぁぁぁぁ」 リョウスケが悲鳴をあげる。 「リョウスケーー!」 ダイスケはリョウスケを助けようとするが、ロボットに阻まれ身動きが取れない。 徐々に電圧が上がっていく。 リョウスケは声がでなくなり、意識もなくなった。 「よーし、もういいだろう。」 カストロはロボットに命令した。 「リョウスケ…」 ダイスケは動かなくなったリョウスケを抱き抱え、視力を失った目からも大粒の涙を流していた。
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