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新たなる能力を得たリョウスケ。
しかし、6年間意識がなかったため、筋力は低下し、とても動ける状態ではなかった。
今の世界のあまりの変わりように、とまどいを隠せなかったリョウスケだが、リョウスケは戦うことを決意した。
父と同じように。
父ダイスケは自分のせいで死んだ、そう思っているリョウスケ。
「父の意志は俺が引き継ぐ!絶対カストロを許すもんか!」
リョウスケは意気込んだ。
「倒すためにもトレーニングが必要だ。この新しい力も使いこなさなきゃいけないしな…」
リョウスケは練習場にこもった。
それを見守るリョーコ。
リョーコには止めることはできなかった。
しかし、心の中では、もう大切な人を失いたくないという気持ちであった。
「ハッ!オリャ!」
必死にトレーニング、武術、新たなる能力の使い方、リョウスケは毎日、朝から晩まで練習した。
心配になったリョーコは、
「リョウスケ…あんまり無理しないでね。今までずっと寝たきりだったんだから。」
リョーコはリョウスケの肩に手を置きながら話した。「母ちゃん。俺は大丈夫だから。電撃の能力を得てから体が軽いんだ。まるでカミナリのように。」
リョウスケはリョーコにぴんぴんしている姿を見せた。
リョーコは食事を置いて帰っていった。
「あなた…リョウスケは本当にあなたそっくりね。昔のあなたも色んなものに立ち向かっていったものね。」
リョーコはダイスケを思い出していた。
その頃、練習場では…
「そういえば、雷をどうやって武術に取り入ればいいんだろう…父ちゃんの武術の名前なんだっけ?」
リョウスケは父の書斎に足を運んだ。
様々な本が並んでいる。
本棚のちょうど真ん中あたりに、武術の本があった。
「どれどれ。」
リョウスケは本に目を通した。
【本来雷は神のものであり、誰にも手にすることはできないものである。その雷を手にするために多くの人が死んでいった。しかし、その雷を手にしたものがいた。今は生きていないが、雷撃を自在に操り、拳法を使う者がいた。その名は《イクシオン》。彼は自分の拳法を屈指して、悪を一掃した。彼は拳法の名を…《雷神拳》そうよんでいた。】
…………ここで終わっていた。
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