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『時は2150年…街は機械と人間が共に暮らすようになっていた。
ロボットは高性能になり、人間の世話や仕事、なんでもできるようになっていた。
こんな時代にロボットに頼らず人間だけで生活しているある家族がいた。』
「おーい!買ってきたぞぉ」
父親のダイスケの声が響き渡る
。
ダイスケは家族のために少し離れた街に買い出しをしてきたのだ。
「いやー、ロボットで街がいっぱいだったよ」
少し疲れ気味のダイスケ。
「わーおいしそう!」
元気のいい子供は勢いよく食べ物にかじりついた。
この子供はリョウスケ。
ダイスケの一人息子である。
今年で10歳になるやんちゃな子供である。
「あらあら、そんなに慌てなくも食べ物は逃げていきませんよ」
台所からスリムで綺麗な女の人がでてくる。
「今日も一段と綺麗だよ」ダイスケが女の人を褒めた。
「お疲れ様。今日も無事帰ってきてなによりだわ。」
ダイスケの妻、リョーコがホッと胸をなでる。
この三人で幸せに暮らしている。
「最近物騒になってきたからなぁ」
最近ではロボットの扱いが悪いと、ロボットの反乱もめずらしくもない。
そして、ロボットを使って悪行を働くものもいる。「でも襲われても父ちゃんは強いから大丈夫だよね。」
誇らしげにリョウスケは言った。
「まあ襲ってきたら返り討ちにしてやるさ。」
ダイスケは自信満々に語る。
そう彼は武術を昔からやってきているのだ。
そして、息子のリョウスケにも毎日二時間の稽古をしている。
今の時代、武術は忘れさられてきている。
何事もロボットがやってくれるし、守ってくれるからだ。
「今は便利な時代になってきてはいるが、いざってときは自分だけが頼りだからな!」
ダイスケはリョウスケに言い聞かせた。
「よし!稽古に入ろうか。」
「はい!」
ダイスケはリョウスケの腕を取り、稽古場に向かった。
ここから壮大な冒険が始まる。
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