過去の傷

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リョウスケはそれ以上聞かなかった。 なぜなら昔からうすうす感じていたものがあった。 父ダイスケは右目に大きな傷がある。 それがなぜついたのかリョウスケはわからなかったが、今の話しでだいたいわかってしまったのだ。 父は昔ロボット工場の警備員として働いていた。 武術の腕を買われたのだろう。 その頃は傷がなく、かなり凛々しい顔立ちをしていた。 ダイスケが深夜警備をしていると、工場内のロボット整備場から怪しげな物音が聞こえた。 【ウィーン、ガシャ。】 「こんな時間になんだ?今の時間整備する人はいないろう。」 ダイスケは泥棒かと思い、整備場に向かった。 「誰だ!?」 整備場内に声が響き渡る。 【ガタ】 隅のほうから音が聞こえた。 よく見るとロボットが勝手に動いている。 「電源を消し忘れたのかな?」 ダイスケはロボットに近寄った。
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